私は大学病院で働き始めた1年目の頃、
「教科書通りにやれば痛みは取れる」と本気で思っていました。
理学療法士向けのマニュアル本には、
“肩が痛い時はこのように行う” といった分かりやすい図や手順が載っています。
当時の私は、それを見ながら施術すれば簡単に良くなると考えていました。
しかし、実際の臨床ではそうはいきませんでした。
肩の痛みに対してマニュアル通りにアプローチしても、
その場でマッサージ的に軽くなることはあっても、
時間が経つとほとんど変わらない。
これが現実でした。
この経験が続いた最初の10ヶ月間、
「自分は使えないのではないか」と落ち込んだことを今でも覚えています。
そんな中、当時の職場では “体全体を評価する” という考え方を徹底していました。
その経験を通して、私は 下半身へのアプローチが肩の痛みに影響する ことを何度も目の当たりにしました。
実際、下半身のバランスを整えるだけで
肩の痛みがスッと消える ケースを多く経験しています。
私の基本スタイルは、
痛い場所から離れた部位を狙うこと です。
そのため、肩が痛い時でも下半身のストレッチを積極的に行います。
以前お話ししたように、
肩をかばうことで足に負担がかかり、
その結果として肩の痛みが出ることもあります。
つまり、痛い部分だけを追いかけるのではなく、
全身のバランスを整えることが痛み改善のポイント になります。
肩が痛い時こそ、「肩以外の場所が原因かもしれない」という視点を持ってみてください。
カラダが驚くほど楽になることがあります。

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